現実とは自分の手で作り出すものであって、岸田文雄さんやトランプやマリーヌ・ル・ペンらが、ましてやマスコミから作り出すものではない。
彼らを応援する人は自分たちで物事の正合を判断することに自信を失っていて思考や行動を強権的に外から統制してもらいたいと思っている人達であると思われる。
トランプは自己のアメリカの利益を最大化しようと叫んでいる。本来の近代的市民社会論の考え方だと「人間は自己利益を最大化しようと望むなら、ある場合には非利己的にふるまう必要性があると抑制判断する英知が用意されていたが、彼らには全くその抑制が存在していない。国民をサル扱いしている。「君たちの自由を取り上げる代わりに(お前たちの)最低限の生活の保障はしてあげる」と断言している。その生活についても目先の事だけである。
政治家に国民が見返りを求めるようになると国家はそして地球は人間という種族は成り立ちえない。政治家には公共性を目指して給料を渡して働いてもらうのである。
選挙で過半数さえ取ればそれが正義だとも発言している。およそ信じられない。短絡的な考えである。
デモクラシーとは本来、共同体の構成員一人ひとりを尊重し大切にするという思想であり、政治体制である。
その意味するところの公共性を理解していない政治家に投票して我々で自分をサル化してはいけない。今、ここ、私のことのみ基準にして考えるのではなく、未来の未知性を信じて時間意識の成熟を育む必要が大である。
「政治のことは脇に置いて、金儲けの話に乗ってはいけない」
令和4年10月末日
廣 田 稔