ウクライナは習近平政権の広域経済圏構想「一帯一路」の要所であった。
中国は国際的な影響力でも米国超えを目指している。大国外交といわれる所以である。
中国としてはプーチンと一緒にされるわけにはいかないが、ロシアは中国からみると3番目の出資国だけに、この先無下にも出来ない。その中でロシアへ400万トンの貨物と200万人の旅客を運ぶ為にアムール川上での道路橋に500億円を投じた。
中国によるロシアの経済属国化の印なのにプーチンは得意顔で写真に載っていた。ロシアの北朝鮮化といわれる所以である。
プーチンよ、ロシアの人口の9割前後が農民であること考えられたい、広大な領土を守ることに固守してはならない、人間を守ることにギアチェンジすべきである。国土を守ることに気が行くと絶えず防衛せねばならない。その為の軍隊がいることになる。軍隊を守るためには沢山の兵器と兵員がいる。それらは自家中毒をおこし、自己そのものが変質してしまう。
かつて、日本はそうして1945 年8月15日終戦を迎えたのである。誰でもいいので再度その歴史をプーチンに伝えて欲しい。かつて中国における辛亥革命により100年前にシベリアにあってはロシア帝国は早くもブリアート・モンゴル人の子供の為に学校を設立している。
清朝とそれ以前の中国史をみると周辺の民族を人間扱いせず(異民族夷てき視思想)外蒙古への対応を誤った。
日本も(松前藩)も蝦夷地においてアイヌの学校を設立したこともなかった。
1911年10月高原モンゴルは帝政ロシアの後押しのもとで独立を宣言した、しかし中華民国は承知しなかった。ところがロシアも程なく革命に倒れた、流れから赤軍の後援のもとにモンゴル人民共和国を成立させている。
モンゴルは多少の工業を持つとはいえ、あくまでも牧畜の国で低い生産性しか持ちえないが自ら戦争を全くしていない。社会主義国としてソ連を超えている。
ロシアにはかつて異民族地帯に乱がおこった時に救援を求めてくる一派に加担し要請されて出兵しその後に法を改めて政を起こしロシア領としてきた。
その伝統が(クリミア・ジョージアに味をしめて)この2月24日のウクライナ侵攻に出た。しかし以前のロシア帝国はロシア正教・ギリシャ正教と表裏をなしていた。つまり民族の差異を超えていく、普遍性を持っていたのでモンゴル人は国を捨てロシアに助けを求めたのである。
プーチンにもソルジェーニチンの本を今一度読んでもらいたい
「戦争はよくない辞めます」と心穏やかに自ら宣言してほしい!
令和4年8月7日 廣 田 稔