自由民主主義を基礎にしている国民国家は、国民の成長した自由意志が、その根底にあるべきである。そうでないとトランプ・ブレグジットの様なポピュリズムの危機が忍び寄ってくる。
その自由意志の成長に必要なのは知恵と人間の感情を育てる事が必要である。知恵は学問によって育てる事ができるが、人間の感情はいかに育てるか?
日本人は桜餅、桜湯をのみ桜鯛を食し花見をする。桜の開花は山からおりてくる神々が宿ったしるしで、花見はお祓いの意味とすると、古の人々の気持ちを日本人の子供たちに伝える、それらが日本人の感情を形作るものと思っていた。しかし、よく考えると「神様が宿る」という神様の検証なくして、その感情の内容を繙くことができない。
神様も人間が創った英知であると言われていて人間の意識外に実存するものではない。ユヴァル・ノア・ハラリが人間の感情について21Lessonsの73Pで「むしろ感情はあらゆる哺乳動物と鳥類が生存と繁殖の確率を素早く計算するのに使う。生化学的なメカミズムだ、感情は直感や霊感や自由には導かれていない。計算に基つ”いているのだ。」と言っている。
人間の感情が脳と体の機能として先人から受け継いているとしても、それを認知するにはあくまで学問が必要である.その学問にはITのオンライン内の情報だけでなく、オフラインの情報並びに双方の調整をどうするかまでを考察するに至る歴史検証が必要である。
令和2年3月31日
廣田 稔